大和物語「泉の大将〜」…
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作成日時 : 2006/05/12 18:25
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正式名称は知りません(オイ)急遽やった為、いつもよりかなり適当……。
しかも参考文献が物凄く古いです。大和物語ってそんなに重要じゃないのかなぁ……。
では、まず原文。
泉の大将、故左のおほいどのにまうでたまへけり。ほかにて酒などまいり、酔ひて、夜いたく更けてゆくりもなく物したまへり。おとどおどろき給ひて、「いづくに物したまへる便りにかあらむ」など聞こえ給ひて、御格子あげさはぐに、壬生忠岑御供にあり。御階のもとに、まつともしながらひざまづきて、御消息申す。
「『かささぎの 渡せるはしの 霜の上を 夜半にふみわけ ことさらにこそ』となむ宣ふ」と申す。あるじの大臣いとあわれにをかしとおぼして、その夜夜一夜大御酒まゐりあそび給て、大将も物かづき、忠岑も禄たまはりなどしけり。
この忠岑がむすめありとききて、ある人なむ「得む」といひけるを、「いとよきことなり」といひけり。男のもとより「かのたのめたまひしこと、このごろのほどにとなむおもふ」といへりける返り事に、
わがやどの ひとむらすすき うら若み むすび時には まだしかりけり
となむ読みたりける。まことにまだいと小さきむすめになむありける。
次、現代語訳。
泉の大将(藤原定国)、故左の大臣(藤原時平)の所へ参りなさった。別の場所で酒などを召し上がって、酔って、夜がひどく更けて突然不愉快になられる。大臣が驚きなさって、「何処においでになったついでなのであろか」などと申し上げになさり、御格子を上げ立腹していると、壬生忠岑が御供にいる。御階の下に、松明を灯しながら跪いて、御消息を申す。
「『かささぎの 渡せるはしの 霜の上を 夜半にふみわけ ことさらにこそ(御殿の階段に降りた霜の上をわざわざ伺ったのです。よそのついでに寄ったのではありません)』と(大将は)おっしゃっています」と申す。主人の大臣はとても心動かされ面白いと思いになって、その夜一晩じゅう御酒を召し上がり管弦の遊びを楽しみなさって、大将も引出物を賜り、忠岑も褒美をたまわりなどした。
この忠岑に娘がいると聞いて、ある人が「欲しい」と言ったのを、「とてもめでたい事だ」と言った。男の方から「あの頼みにしなさった事、近日中に(結婚したい)と思う」と言った返事に、
わがやどの ひとむらすすき うら若み むすび時には まだしかりけり
(私の家の一叢のススキはまだ若くて、まだ結ぶには不十分です)
と読んだ。本当にまだ小さい娘であったのだろう。
えと、後半の和歌の意味は「私の家の娘は幼いので、結婚にはまだ早いのです」と云う事です。「なむ」の辺りがかなり省略してある……。
壬生忠岑は有名な歌人ですね。私的に好きですハイ。
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