落窪物語「暗うなるままに、…」〜
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作成日時 : 2006/11/13 19:52
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最近多くなった古典カテゴリ。
早速現代語訳、行きます。
暗くなるにつれて、雨が折悪しく降りまさり、頭を差し出す事も出来ない。道頼、帯刀に語りなさる、「残念なことに、姫君のもとには行けそうに無い。この雨だ」とのたまうと、「通いそめて早々訪ねないで先方に悪うございましょう。とは申しますものの、折悪しく降る雨は、どうしようか。心の怠慢から訪問なさらぬのならともかく。その旨の御手紙なりとお遣わしなさいませ」と、顔付きはとても辛そうだ。「確かにそうだ」と、書きなさる。「早く参上しようとしていた時に、こんな折悪しく降る様子なので。私の不実故の非礼ではありませんが(申し訳ありません)。愛情が薄いのだとは思わないで下さい」と、帯刀も、「只今参ろう。道頼様がおいでになろうとしていた時に、このような雨になったので、残念だと御嘆きになられる」と書き送った。
こんな事態なので、とても残念だと思って、帯刀の手紙の返事に、「まぁ、雨が降ってもと云う古歌もあるのに、(あんな強引な逢い方をした上に、今日は雨で来ないというのでは)ますます思いやりのない御気性と見える。まったく姫君に申し上げる言葉も無い。あなた御自身は、何の愉快なことがあって、こちらへ来ようとさえ言うのか。このような不都合なことをやらかして、こんなことがあるのか。そうして世の人は、今宵さえ来ないのかと言うのを。いらっしゃらないのですね」と書いた。
姫君の御返事には、ただ、
世にふるを 憂き身と思ふ わが袖の 濡れはじめける 宵の雨かな
(世に生き永らえている身がつらいと思っている私の袖が、今宵の雨で濡れ始めました)
「と、申しておりました」と、持って参った時、戌の時を過ぎていただろう。燈のところで(手紙を)見なさって、姫君への同情の念を禁じ得なかった。帯刀が持っていた(あこきの)文を見なさって、「とてもすねて悪口を述べているな。本当に今宵は三日の夜だったのを、結婚早々に、縁起が悪いと思っているのだろう。とても気の毒だ」雨はますます強くなって、道頼は悲しいと思って、頬杖をついて、しばらく寄り掛かって座っていらっしゃる。帯刀は、仕方がないと思った。(帯刀が)嘆いて立つと、少将、「少しじっとしていろ。どうするのだろうか。行こうとするのか」、「歩いて参上して、言い慰めましょう」と、申せば、君「ならば、わたしも行こう」とおっしゃる。(帯刀が)うれしいと思って、「結構なことで御座います」と申して、「大傘を一つ準備せよ。着替えをしてこよう」と入りなさる。帯刀じゃ、傘を探して歩く。
雨月物語がやりたいこのごろ。自分、和歌解釈得意だよなぁ……何と無く、わかる。
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